SCORMの学習判定

学習コンテンツの構造

SCORMの学習コンテンツは、本の目次と同じような階層構造(章節項)を持つことができます。それぞれの項目に対して、学習ページが対応して、通常、ページをめくるようにリニアに進んでいきます。



LMSの学習判断

LMSは、学習者が学習コンテンツを学習したかどうかを判断します。LMSが何をもって学習と判断するかは、教材を設計するうえで重要なことでしょう。

SCORMでは、学習したことを識別するフラグとして、SCORM1.2では「学習完了」、SCORM2004では「学習完了」「学習習得」の2つを持ちます。学習者が1つのコースウェアを学習したかどうかは、学習の進み具合よって決定されます。※シンプルに考えば、全部学習したら、1つのコースウェアは学習したと言っていいでしょう。

SCORMの学習コンテンツは、このような「学習完了」や「学習習得」のフラグを立てることで、そのコースウェアを学習したかどうかを判断します。つまり、機械的にみれば学習のゴールとは、フラグを立たせることになります。

本来ならば、学習者は、学習内容を理解したうえで学習を終えることが正しい流れですが、学習内容を理解せずとも、フラグを立たせればいいというスタンスであっても、LMSはその学習者に対して、ちゃんと学習したと判断をするでしょう。

SCORMのような独習型のeラーニングでは、学習者がずるをしたかどうかまでは分かりません。このことをよくeラーニングのデメリットと言う人がいますが、eラーニング特有のデメリットではありません。学校の宿題を、知り合いみんなで解いて提出するようなものと一緒です。きちんと厳格に実施するには、プロメトリックのようなテストセンターを利用したCBT(Computer Based Testing)が必要になるでしょう。