SCORM1.2 学習状態 lesson_statusを理解する

学習者の学習状況は、cmi.core.lesson_status の値によって決定されます。
lesson_status の値は、の6つの状態(not attempted、incomplete、completed、passed、failed、browsed)があります。SCOの起動から終了までのフローを示すと、次のような感じになります。

lesson_status の学習状態は、大きく2つのグループに分類されます。

  • 学習進捗(進行)を示す、incomplete、completed
  • 学習理解を示す、passed、failed

SCORM2004では、進捗(進行)と理解はcmi.completion_status、cmi.success_status の2つに分離され組み合わせにより状態のバリエーションが増えますが、SCORM1.2では、cmi.core.lesson_status 1つでやりくりしていきます。

ここでは、フローの流れと状態の意味を掴んでください。

not attempted

SCOが起動するときセットされる初期値で、LMS側で自動的にセットされます。学習判断をする値ではありません。

incomplete

学習進行が未完了であることを示し、「学習中(学習途中)」と解釈されることがあります。
コンテンツ制作者は、SCOのInitialize処理後、incompleteをセットすることで、学習が進行していることを表現します。

completed

学習進行が完了(終了)したことを示します。
必要な画面遷移など一通り終えたと判断する地点で completed をセットします。学習者の理解度を計るものではないため completed がセットされる状態まで辿り着けるかどうかが問題で、最後までやったかどうかを判断するものです。

passed

学習を理解した、合格であることを示します。
テストの採点結果などを元にして、合格・不合格状態を決定します。

failed

学習を理解していない、不合格であることを示します。
テストの採点結果などを元にして、合格・不合格状態を決定します。

browsed

LMSが閲覧モードのとき、セットされる値です。
LMSが、LMS-RTE3であっても、browsedが省かれているものもあり、また無くても問題ないので、ほとんど利用されていないと思います。