第1レイヤー : SCORMの現代版

 SCORMは既に10年以上に渡りeラーニング業界に貢献してきました。当時としては先見性のある技術でしたが、テクノロジーの世界では10年は、永遠のような時間です。SCORMは、アップデートされるべき時をとうに過ぎています。

簡単に言うとTin Can APIは、eラーニングの最新テクノロジーを相互運用可能な形で利用できる、次世代SCORMです。

技術オタク(ギーク達)へのセクション

 ギーク達にとっては、Tin Can API とは、RESTfulウェブサービスです。このサービスは、JSON形式でデータを扱い「Learning Activity Provider」は、一連の「ステートメント」を作成して「Learning Record Store (LRS)」にデータを送ります。各ステートメントは、学習体験を説明するもので、「Actor」、「Verb」、「Object」から構成されます。例えば、ステートメントは、「マイクは、RESTの概要を合格した」といったデータを送ります。Tin Can APIがどのように動くのか、もっと深く掘り下げたいギーク達は、Tin Can API 開発者セクションから始めると良いでしょう。


 そのほかの方にとって、Tin Can API は、今までSCORMが邪魔して上手くできず、さまざまなやりたかったことを、学習プログラムに組み込むことを可能にしてくれます。

Tin Can API は、トラッキングに適しています。

  • モバイルラーニング
  • シリアスゲーム
  • シミュレーション
  • インフォーマルラーニング
  • 現実世界の行動

Tin Can API は、どこでも使えます。

  • インターネットに、接続してない、または常時接続ではない環境
  • どのデバイスにも (例: スマートフォン、潜水艦のソーナーシステム)
  • どこのサーバーからでも(独自にコンテンツをホストすることができ、クロスドメインの問題は気にする必要なし)
  • ウェブブラウザー以外からも (例: ネイティブiPhoneアプリ、F-16フライトシュミレーター)

Tin Can API は、SCORMでは簡単にはできなかったこと、不可能だったことができます。

  • LMS 以外からコンテンツを起動できます。
  • コンテンツ配信とユーザー体験の完全な制御を維持できます。
  • 学習者は、異なるコンテンツを自由に操作することができます。
  • ユーザーが不正行為をできないようにセキュリティが付け加えられます。

Tin Can API を使えば充実した教育体験を届けることができます。

  • インタラクティブ、アダプティブラーニングの体験
  • マルチモーダルな学習経験(例:テキストメッセージを一新して、CBTを強化できます)
  • ブレンディッドラーニング
  • 長期間に渡る学習体験

Tin Can は、SCORMを用いた場合に上手くできなかったデータレポートを可能にします。

  • チームベースのトレーニング
  • 1つのコースに複数の得点を付けること(事前テストと事後テスト)
  • 複数に渡るの学習開始(いつ初回学習を始めるかは、あなたがコントロールできます)
  • 詳細なテスト結果
  • 他にもたくさん(SCORMから改善した部分を記載しています)

 良いでしょう?これは本当のことです。また、前向きな開発ベンダーは、Tin Can API を利用しています。第1レイヤーだけでも産業界にとっては、特筆すべき飛躍です。Tin Can APIが、斬新的な可能性を引き出しますが、もちろん、それだけではないでしょう。


※ この記事は、CC BY 3.0のもと、tincanapi.com のLayer 1: A Modernized version of SCORMを翻訳したものです。意訳のため正確さを求める場合、原文を読んでください。
(原文) http://tincanapi.com/layer-1-freeing-us-from-the-constructs-of-old/